各国のCOVID-19状況の分析 (2020/03/22時点) その1 〜ホットスポットはポルトガルとアメリカ

公開日: : 最終更新日:2020/03/24 ブログ, 健康, 自然・科学・計測・原発

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こんにちは、計測マニア イワサキです。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)について、私なりに分析してみました。
元データは、日本経済新聞の特設サイト:新型コロナウイルス感染世界マップです。

 

1. グラフの縦軸はぜひ対数目盛にすべき

感染拡大の時間的推移を示すグラフが、ニュースや記事によく出てきます。一般向けの場合、ほとんどのグラフは、横軸(日付)も縦軸(感染者数や死者数)も、線形目盛(リニアスケール)になっています。これは、絶対値として何人増えたかを見るにはいいんですが、何倍に増えたかを見るのには適していません。そこで、対数目盛( logスケール)の出番です。

横軸はそのままで縦軸だけを対数目盛にすると、片対数グラフになります。片対数グラフでは、指数関数(等比級数や複利のような倍々ゲーム)が直線になります。今回の感染者の増加のように、ねずみ算式に増える現象には、この片対数グラフが適しています。グラフの傾きが増加率になるので、増加率が変化するポイントが、グラフの折れ曲がり(傾きの変化)として明瞭に分かります。爆発的な感染拡大(オーバーシュート)が始まるタイミングや、感染爆発のあとに勢いが鈍っていく様子も一目瞭然です。

この記事では、データが全て正しいと仮定して議論します。実際には、韓国のようにPCR検査を積極的に行う国や、逆に日本のように抑制している国、検査体制が不十分な国、情報操作をしてそうな国などがあり、かなりバイアスがかかっているわけですが、今回はあえて無視します。

では実際に各国の感染者数の推移を見てみましょう。

 

中国と韓国は、それぞれ1/20および2/17の週に、週あたり10倍以上の増加という凄まじい感染爆発ののち、現時点ではかなり落ち着いています。イタリアは韓国と同じ2/17の週から感染爆発が始まり、そのままの勢いで韓国をあっさり抜き去り、現在、勢いはやや鈍ったように見えますが、それでも週あたり2.5倍の増加率なので落ち着く見込みはまだ見えません。ドイツ、イギリス、アメリカは、2週ほど遅れて3/2の週あたりから爆発し、現在も週あたり4〜9倍のハイペースで指数関数的に増加しています。一方、日本とシンガポールは、早期に感染者が発生したものの、いまだに増加率が2倍以下であり、爆発はなんとか回避しているようです。しかし、傾きは小さいながらも直線的なので、指数関数的に増えていることにはなり、押さえ込めたわけでは決してありません。どっちつかずの状態というところでしょう。増加率の詳細はこの記事の最後の表に示してあります。

 

台湾は、最近までよく押さえ込んでいたのですが、3/16の週から急速に増加率が上がって、現在は週あたり3倍ほどになっています。今後これが上振れすると爆発になると思われます。

マレーシアも、2月までは押さえ込んでいたのですが、3/2の週から増加率が上がって、現在は5倍近くになっているので、爆発期に入ったと思われます。スペイン、フランス、オランダ、カナダなども週あたり3〜4倍の増加率なので、爆発かそれに近い状態と思われます。

 

2. 感染者の多い国は?


感染者の多い順に並べた表です。選んだ国は、3/22時点で感染者が1000人を超えた21ヶ国と、あとは恣意的にシンガポール、インド、台湾を加えた24ヶ国です。日本は21位です。感染者は中国がトップですが、死者ではイタリアが追い抜きました。ドイツの死者の少なさが目立ちます。

 

3. 増加率の大きい国は?


この24ヶ国を感染者増加率の大きい順に並べかえてみました。増加率は週あたりの増加率で、3月22日の数字を3月15日の数字で割ったものです。ポルトガルとアメリカが10倍前後もあり、現時点で世界のホットスポットになっています。週あたり3〜4倍の国は、日あたりで1.17〜1.22倍となり、このあたりが感染爆発が起こっているかどうかの境目になると思われます。

日本の増加率はかなり低く出ていますが、検査が抑制されていることもあって、実際はもう少し感染者は多く、増加率も高いと思われます。かといって、もし週あたり3倍も増えてるならば死者数もそれなりに大きくなっているはずなので、そこまでは増えていないと推測します。今のところですが。

ちなみに、個人的には検査はもっと増やすべきだと思っています。重症化のタイミングを逃すリスクが高いからです。増やすことのデメリットもいくつかあげられていますが、なんらかの方策で防ぐ努力をすべきでしょう。

グラフや表から、他にも色々な事が読み取れそうですが、肝心のデータの信頼性が低い国がありそうなので、あまり突っ込んだ議論をしにくいのが残念です。

 

 
今日はこのへんで。
明日は致死率などについて書きます。
 

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