フルサイズのイメージセンサー(撮像素子、撮像板)のメリット その3:換算ISO値のススメ

公開日: : 最終更新日:2014/08/11 ブログ, 写真・カメラ

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こんにちは、Iwasaki です。
 

前々回前回とで、フォーマットの違いによる写真や撮影スタイルの違いを書きました。

今回、話はちょっとそれますが、前回仮定した USO値の便利な利用法と画素数のことを補足しておきます。
 

USO値の便利な利用法

以前から何度も、ボケの解説記事などで、焦点距離を35mm判換算値にするなら、F値も必ず換算値にするように力説してきました。

ところが、ちょっと困った問題があるんです。

F値を換算値にすると、EV値(Exposure Value)の公式:

 EV値 = log(F値*F値) / log(2)
     - log(シャッタースピード) / log(2)
     - log(ISO値/100) / log(2)

が狂ってしまうんです。
 

でも大丈夫! 換算F値と USO値(つまり換算ISO値)を使えばいいんです。

まず、第1項に log(k*k) / log(2) を足して、第3項から同じだけ引きます。

 EV値 = log(F値*F値) / log(2) + log(k*k) / log(2)
     - log(シャッタースピード) / log(2)
     - log(ISO値/100) / log(2) – log(k*k) / log(2)

 EV値 = log(F値*k*F値*k) / log(2)
     - log(シャッタースピード) / log(2)
     - log(ISO値*k*k/100) / log(2)
ゆえに

 EV値 = log(換算F値*換算F値) / log(2)
     - log(シャッタースピード) / log(2)
     - log(換算ISO値/100) / log(2)

となり、全く同じ形の式に戻りました。めでたい!

今まで述べて来たように、様々な撮像板サイズが混在する現在、ボケを予測するには 生のF値より換算F値の方が適していますし、ノイズや階調飛びの目安としても ISO値より 換算ISO値の方が適しています。

換算焦点距離、換算F値、換算ISO値の3つを使えば、ボケの計算、ノイズや階調飛びの予測、露出の計算と、まさに一石三鳥です。

換算ISO値を求めるときは、ISO値に換算倍率の二乗を掛けるのをお忘れなく!

メーカーも、換算F値と 換算 ISO値を使ってくれるといいんですが…
 

画素数と感度について

前回の記事では、画素数が800万画素で一定で、様々な撮像板サイズの感度を比較しましたが、画素数が異なる場合はどうなるのでしょうか?

私見では画素数が変わっても撮像板全体として見た感度は変わらないと考えています。

たとえば、フルサイズで800万画素の撮像板と、同じくフルサイズで3200万画素の撮像板があったとします。

1つの画素に対応する受光素子の絶対感度は、画素数4倍なら確かに1/4になります。800万画素の絶対感度が ZISO 1 なら、3200万画素の方は ZISO 0.25 です。つまり、3200万画素の方が高感度の撮影に弱いことになります。

はたしてそうでしょうか?

両方で撮った画像をピクセル等倍で比較した場合には、確かにそうなるはずです。

しかし一般的には、ブログに貼付けるときや、プリントするときには、同じサイズにしますよね。

たとえば、このサイズなら200万画素で十分だから、という感じで。そうすると、800万画素では隣接する4ピクセルの諧調が平均化されて、絶対感度は ZISO 1 X 4 = ZISO 4、3200万画素の方では16ピクセル分が平均化されて、絶対感度は ZISO 0.25 X 16 = ZISO 4 となり、両者の絶対感度は同じになります。

したがって、画素数が異なっても撮像板サイズと出力サイズが同じなら、実効感度は一定と考えられます。

ちなみに、画素ピッチは画素数の平方根に反比例して小さくなるので、線分解像度は上がります。上の例では、3200万画素が800万画素の2倍の線分解像度になります。

出力時の実効感度が同じで、解像度は高いわけですから、画素数は大きいほうがいいに決まっています。

以前、解像度が上がりすぎると画質が落ちるという理由で画素数競争に否定的な意見が散見されたんですが、メーカーはそれを無視して未だに競争しています。

しかし私は、実効感度が同じなら画質は落ちないと考えているので、画素数競争には賛成の立場なんですが、それには もうひとつの理由があります。

フルサイズで7000万画素を超えれば、画素ピッチが3.5μm以下となり、ミリあたり280画素、つまりミリ140本以上の解像度になります。多くのレンズの解像度が最高でミリ120本程度なので、それを上回ってしまいます。そうなると、もはやローパスフィルターは不要となり、いいことづくめがもうひとつ増えるわけです
 

まとめ

以上、撮像板サイズの違いで写真がどう変わるのかを、3回に分けて解説しました。

簡単にまとめると、

1. 明るい場所でパンフォーカスの写真しか撮らないときはコンパクトなカメラを、難しい条件のときやボケ表現を使うなら大きなカメラを。

2. フォーマット間で比較をするなら、換算焦点距離、換算F値、換算ISO値で。

3. やっぱり画素数は多い方がいい。
 

てことで、ではまた!

 

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