国の暫定規制値以下なら安全なのか計算してみましょう
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最終更新日:2012/08/27
ブログ, 自然・科学・計測・原発, 開発・自作アプリ 内外被曝合算
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このところ、牛肉などのセシウム汚染が毎日のように報道されています。今回は食品などに関する国の暫定規制値について考えてみました(このエントリーの内容は、アプリのサポート・サイトの内外被曝合算の補足説明の使用例3に加筆したものです)。
口にするすべての食品が、(ヨウ素やストロンチウムには汚染されておらず)セシウムだけに汚染されていて、しかも国の暫定規制値ギリギリの放射能濃度に汚染されていると仮定します。土壌汚染のない地域に住む大人が、それらの食品を1年間食べ続けた場合に受ける総被曝線量を、アプリ「内外被曝合算」を使って計算してみましょう。
5つの食品グループの暫定規制値と、日本人成人の平均摂取量は以下の通りです。
飲料水 200 Bq/kg 1650 g/day
牛乳・乳製品 200 Bq/kg 200 g/day
野菜類 500 Bq/kg 600 g/day
穀類 500 Bq/kg 300 g/day
肉・卵・魚・その他 500 Bq/kg 500 g/day
まず、初期値である自然からの外部被曝小計と内部被曝小計を[合算]します(この値は世界平均です)。
セシウム137とセシウム134の比率が分からないので1:1と仮定し、成人、経口摂取の係数の中間の値0.016を[実効係数]の欄に手入力します。
飲料水の[放射能濃度]として200を入力し、[摂取量]の欄に1650と入力します。
内部被曝小計の1.93 mSvを[合算]します。
同様に他の4つのグループの値を入力し[合算]を繰り返します。
総被曝線量は年間8.7 mSvで、発がんリスクは1152人に1人と表示されました。
自然被曝の2.4mSvの約3.6倍になります。
これを無視できるリスクと見るか、無視できないリスクと見るかは、考え方や状況によっても違うでしょうし、最終的には個々人の判断になると思います。
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