デジタルカメラによる流星の撮影方法

公開日: : 最終更新日:2014/12/16 ブログ, 写真・カメラ ,

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こんばんは、Iwasaki です。
 

本日1月4日未明のしぶんぎ座流星群は見られましたか。私は10個以上見れました。寒かったですけど…

せっかくの美しい流星、写真に収めたいと思いますよね。私も数百枚撮影して今回は雲もあってうまく写りませんでしたが、流星の撮影方法を備忘録を兼ねて書いておきます。
 

カメラボディ

ISO感度をキリギリまで上げて使いたいので、新し目のフルサイズ一眼レフが有利ですが、フォーサーズ機でも撮れないことはありません。
 

レンズ

少しでも明るいレンズが有利です。できればF2.8以下。
ズームレンズは暗いのが多いので、単焦点レンズがいいでしょう。

焦点距離が短いほど写る確率が上がりますが、そのぶん流星の飛跡は短くなります。35 mm 判換算で 20〜35 mm 程度でしょうか。

円周魚眼は全天が撮れて魅力的ですが、F値が大きくなりがちなので、私なら対角魚眼をオススメ。シグマの 15 mm F2.8 とか。
 

三脚など

固定撮影なら普通の三脚、日周運動を追尾するなら赤道儀が必要になります。広角レンズですし、そう長い露出をするわけではないので、固定撮影でも星は点像に写るのですが、複数の写真を後で合成する場合には、すこしづつズレてしまうので面倒ではあります。

インターバル撮影で何百枚も撮ることになるので、そういう機能のないカメラの場合、リモートコントローラーがあれば楽です。

レンズが夜露で曇る場合には、使い捨てカイロをレンズに巻くといいです。私は車のヒーターやドライヤーでときどき暖めています。
 

撮影場所

以前書いた流星群の見方を参考にしてください。撮影には天の川が肉眼で見える程度の暗い空でないと、難しいでしょう。
 

レンズを向ける方向

まず、光害の少ない方角に限定されます。市街地の反対側とか天頂付近とか。

放射点を含む構図にすると、後で複数の流星を1枚の写真に収めて、放射状に流れた様子が分かって魅力的です。しかし、放射点に近いほど飛跡が短いという問題があります。

逆に放射点から遠く離れた方角を写すと、飛跡は長いのですが、流れるスピードが速いので暗く写る、あるいは暗すぎて写らないという問題があります。

レンズの焦点距離にもよりますが、放射点から45-90度あたりが、飛跡と明るさを両立できるのではないかと思います。画面の四隅付近に放射点を含める構図もいいかも。

地平線を入れた構図は、風景写真としてはいい写真になりますが、雲にかかりやすく、分厚い大気層のため流星は暗くなります。
 

撮影条件

ISO感度は使用するカメラでノイズが目立たない最大値に設定します。フォーサーズ機で1600〜3200、フルサイズ機で3200〜6400程度でしょうか。

F値は開放〜1段絞った程度、F2.8以下にしたいところです。

シャッタースピード(露出)は長いほど恒星は明るくなり、流星が写る確率も上がるわけですが、注意しておきたいのは、流星の明るさは変わりませんので、周囲と比べて相対的には暗くなってしまいます。空の暗さ次第ですが、光害が多めの場所なら数秒、暗い空でも30秒程度にしないと、明るすぎて流星がかき消されてしまったり、星像が流れてしまったりします。
 

撮影の実際

ピント(もちろんマニュアルフォーカスで無限遠)を合わせ構図を決めて、何枚か試し撮りをして条件を決めたら、後はひたすら撮りまくります。沢山撮れば撮るほど流星が写る確率が上がるからです。自動で撮るのなら、自分は目視で広い範囲をぼーっと眺めておきましょう。寒くなったら車などに避難するもよし。

撮影終了後、私の場合は動画を生成して、それを見て流星が飛び込んだコマを探すようにしています。
 

作例

「すばるをかすめる ふたご座流星群」

B43T5494s

2004.12.14 福岡市早良区にて。EOS-1Ds、Sigma 24mmF1.8をF2で。ISO 800、15秒、階調補正、トリミング。

このときは寒かったので室内から窓越しに130枚撮影しましたw 流星が写っていた5枚の中の1枚です。
 

条件さえ決めて自動で撮影すれば、意外と楽なもんです。
流星群の日でなくても散在流星が写る可能性もあります。
みなさんも挑戦してみてはいかがでしょうか。
 

てことで、ではまた!

 

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